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予防医学という言葉を一度は聞いたことがあると思います。
現在私たちは毎日を健康に暮らせるよう
様々なことに注意して生活をしていますが、
人間は年とともに体の不調や病気などが発生し
自分の体と向き合って生きていかなければなりません。
日本における三大病といわれる、ガン、心臓病、脳卒中。
これらの病気は全て生活習慣病と言われ、日々の健康管理によって
ある程度は防ぐことができるとも言われています。
また万が一これらの病気にかかってしまうと
現代の高度な医学においても、今だ根本的な治療方法は確立しておりません。
これらの病気にならない為には
日頃からの予防が大切になり、これが(予防医学)です。
では建物リフォームの予防対策とはどういうことでしょうか?
私は建築士として多くの建物を設計し、造り、直し、
最後は解体をし、さらには再度造る、を繰り返しております。
多くの建物を見ていると、
人間の予防医学に似ている所があるなあと思います。
どんなことでしょうか?と思う方も多いと思います。
たとえば人間であれば、食事に注意をしたり、
運動をしたりと、病気に対しての予防処置の行動はあるでしょう。
では建物にそんな予防対策があるのでしょうか?
一般的には建物の傷みの状態を早期に発見し
治療をする、いや修理をする、早期治療ですね。
そうなると建物の予防医学とは、
傷んでから早期に修理をするのではなく
傷むまえにメンテナンスをすることになるのではと思いますよね。
ん?ちょっとまってください、
そんな不経済なことはできませんよ!
という声が聞こえてきますので
もう少し分かりやすく説明をしたいと思います。
建物は経年による劣化は避けられません。
そして年数の経過とともにリフォームが
必ず必要になるのですが、
リフォームに関して見るとほとんどの方が、
その時になってあわてて次のような状態になっています。
「いったいリフォーム費用はどのくらいかかるの?」
そうです!想定をしていない方が意外にも多いのです。
事前に考えられる想定をしておくことで、
バランスの良い、コストも抑えた、
建物に優しいメンテナンスが可能だったかもしれません。
その「事前に想定をしておくこと」が、
建物にとっての予防医療になるといってもよいでしょう。
具体的には、建物の種類などによっての違いはありますが、
経過年数に応じたメンテナンス計画を
あらかじめ予測しておくことになります。
予測の計画段階ではまだ費用はかかりません。
また私たち建築の専門家の立場で建物を見ていると、
中にはとてもチグハグな順番で
リフォームしている方々をお見受けすることがあります。
質問をしてみると、
事前にわかっていればね~と言われ
残念そうにされる方もいます。
事前に建物の全体のメンテナンスの知識と情報をわかっていれば、
ここまでの工事にはならなかったからです。
建物の予防医学とは自分の住まいのことを良く知り、
先々起こるかも知れない全てのメンテナンスを予測し
計画を立てることです。
ただし、間違ったメンテナンスの計画をたてることは
逆効果ですので、信頼のできるリフォーム会社か
建築の専門家に相談することをお勧めします。